関東テキヤ一家 喧嘩火祭り
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1971年2月13日(土)公開
岐阜の裸祭りの高市にやって来た国分と五郎は、途中不良グループの東京雀団孔の一行と知り合うが、刑事に追われている紅雀団は姿をくらましてしまう。矢崎一家に草鞋をぬいだ国分は、一家が次の高市の開かれる秩父の梅ケ崎一家に、ネタの送りを裏で手をまわす秩父の猛田一家と、岐阜の大藪興行のために輸送することが出来ないことを知り、ネタの輸送を引き受けるのだった。刑事に追われ姿をくらましていた紅雀団は、大藪興行の経営するキャバレーにホステスとして使われていたが、店で不始末をおこしたことから国分のトラックを襲うことを強制されるのだった。秩父の夜祭りの高市を仕切る梅ヶ崎一家は、先代亡きあと娘の静枝が帳元代行として一家を守っていたが、新興の槌田一家がそれを乗っ取ろうと狙っていた。秩父へのネタ輸送を引き受けた国分と五郎は、途中大藪にやとわれた孔雀団のコンドルの鉄次等にネタを奪われてしまった。鉄次等は奪ったこのネタを槌田一家にとどけず、逆にユスりをかける。一方梅ヶ崎一家についた国分は、この一件に詫びを入れるとともに、ネタを取り戻そうと計る。また槌田の用心棒、ハートの卓もネタの行方を追った。すさまじい争奪戦の末、ネタは国分達の手に戻った。勿論、槌田はこのことを黙って見逃すはずはなかった。ある日、帳元静枝は槌田の罠とも知らず、双方の庭場への出入りをやめることを条件に、夜祭りの全権を露天商達にと、一家の金看板を下すのだった。槌田は、ここで一気に卑劣な手段で攻撃を加えて来た。梅ヶ崎一家の若衆・健一、それに彼の恋人の則子をしうちにかけるなど、回に余る悪事をはたらくのだった。そして夜祭りの日、静枝までも槌田の手にかかり命を絶った。狂奔する山車を煽り立てるような花火。夜祭りは今や最高潮。熱狂する群衆の中を黙々と行く国分と卓は、槌田一家へと殴り込んでいくのだった。